鴨のブログ@愛

おじさんの私的でステキなブログ@妄想系

おじさんの妄想(エロいの)をメインに日々の出来事を綴っていきます。たまにレビューなども。

魅惑のスペインジャズの世界(その3)- ジャズ女子を支える熟練おじさん達

(前回からの続きです)

素人が素人に贈るJAZZ紹介シリーズの第三回目。今回も私が好きなスペインジャズの世界について ”狭く浅く” 書いていきます。

 

 

恋する4人のおじさん達

前回私が偏愛をもって紹介したAndrea Motis(アンドレア・モティス)さん。ブルー・ノート東京の記事では「妖精のようにキュートな歌声とルックス」と表現されていますが、彼女はまさにそんな感じのジャズシンガー兼トランペッター。かわいいです。

今年4月にはジャズの名門レーベル「インパルス」から単独名義のCDをリリースしたアンドレアさん。しかし個人の才能だけではここまで来られませんでした。その背後にはJoan Chamorro(ジョアン・チャモロ)をはじめ、彼女を支えるジャズメン達の存在があったのです。今日はそんな彼女に恋しちゃってる素敵なジャズおじさん達を紹介していきます。

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画像はご本人達のFaceBookより(Andrea Motis  Joan Chamorro  jazztojazz)
左よりAndrea Motis(vo,tp)、Josep Traver(g)、Joan Chamorro(b)、Esteve Pi(ds)、Ignasi Terraza(p) 

 

 

スペインジャスの未来を切り開く男「Joan Chamorro」

Joan Chamorro(ジョアン・チャモロについては第1回目の記事でも触れておりますが、彼はプレイヤーであると同時にスペインの音楽学校の講師であり、多くの若手ジャズメンを育成しています。生徒であったアンドレア・モティスの才能を見出したのは彼の大きな功績でしょう。
そして近年におけるスペインジャズの盛り上がりは彼の存在無くしてあり得ません。彼が生徒達を率いて結成した「Sant Andreu Jazz Band(サン・アンドレウ・ジャズ・バンド)」は、子供と言ってもいいような年齢の若者達が大人顔負けの演奏を見せるビッグバンドです。このバンドが各地のジャズフェスで演奏を重ねることにより、スペイン国内にジャズが浸透しつつあります。

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Joan Chamorro - バリトンサックスやダブルベースの他、多くの楽器に精通している
画像引用元 http://festivalot.cat/entrevista-a-joan-chamorro/

彼はアンドレアをはじめ、その他の多くの生徒達と共同名義で多くのアルバムをリリースしています。(※詳細はその4をご参照下さい)
では教授のプレイを見てみましょう。表情豊かに演奏するチャモロ教授の姿にご注目下さい。それはもう楽しそうです。音楽を愛しちゃってる感がすごく伝わってきます。見ていてこちらも楽しくなってきます。

"Tenderly" - Andrea MOTIS voice & saxophone, Joan CHAMORRO double bass & Josep TRAVER guitar
背後からアンドレアを優しく見守るチャモロおじさん

1962年生まれの現在55歳。多作家としても知られるチャモロ教授ですが、これからも沢山の素敵な音楽を私達に提供してくれるはず。そんな素敵なおじさんです。

 

 

お茶目なロマンスグレー「Josep Traver」

上の動画でギターを弾いているのはJosep Traver(ジョセップ・トレイバー)さんです。長身で渋かっこいい、私の理想とするタイプのおじさんです。

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Josep Traver - 8歳よりギターを始め23歳でプロとなる
画像引用元: Bluegrass Camp

1968年生まれの49歳。彼もチャモロと同じく音楽院の教授の称号をもっているそうです。アンドレアの妹で音楽学校の生徒であるCarla Motisさんと一緒にギターを弾いている姿をよく見かけますので、チャモロと同じ学校で講師をしているのかも知れません(情報が少なく詳細は不明です)。その他の細かい所はご本人のページJosep Traver webをご覧下さい。黒背景が大変味わい深いホームページとなっております。
トレイバーのフェイスブックを見ると、先日ライブで東京を訪れた際に喰ったうどんとかチャリの写真を沢山撮っていて、異国ニッポンを存分に堪能した感がうかがえます。
では、トレイバー教授のギタープレイ動画です。


Motis, Chamorro & Traver - Love is here to stay
この安定感、そしてしっかりと味のある演奏

なお、彼の名のYouTubeチャンネルが存在しており(多分ご本人により)動画が4本上げられているのですが、いずれもニコ動によくある「弾いてみた」っぽい仕上りとなっていてその辺が結構謎です。ともあれお茶目で気の抜けた感じが渋かっこいい、そんな素敵なおじさんです。

 

 

スペインジャズピアノ界の雄「Ignasi Terraza」

スペイン国内もさることながら、日本でも一定の人気を持つピアニスト Ignasi Terraza(イグナシ・テラザ)さんです。

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Ignasi Terraza - 自身のトリオでも活躍。作曲家としての評価も高い。

私、この方が大好きなんですよ。心に響く音を出すピアニストは沢山いますけど、彼の様に心の中にまで入り込んでくる音を出すピアニストは多くない。たぶん彼のリズム感が私の肌に合うんだと思います。テラザさんに関しては動画を見て貰うのが早いですね。前回のAndrea Motis回で紹介したアルバム「Live at Janboree」から。テラザさんが表現する哀愁と情熱が交錯した美しいソロは短いながらも必聴です。


Chega de saudade Andrea Motis Joan Chamorro Quintet & Scott Hamilton

客演のスコット・ハミルトンをもイキ顔にさせるテラザのピアノソロ

曲は「シェガ・ジ・サウダージ」というボサノバの代表曲です。歌の内容は「ワイ、元カノとの想い出が辛すぎて咽び泣く」ぐらい(※注:google先生に正しい内容を聞く事を強くお薦めします)なのですが、そんなやるせない想いが伝わる名演ですね。
アンドレア・モティスの最新アルバムのタイトル曲「Emotional Dance」は、元々はテラザのオリジナル曲「An Emotional Dance」に歌詞を付けたもので、歌のないオリジナル版は2006年発表のアルバム「In a Sentimental Groove」に収録されています。こちらもとてもいいアルバムです。
テラザさんは1962年生まれの55歳、意外と若いですね。余談ですが彼はほとんど目が見えないそうで、先日の東京公演にいらした際もチャモロに手を引かれてステージに上がっていました。
演奏中は常に厳しい顔をしていますが、ステージを降りると一転優しい笑顔を見せてくれる、そんな素敵なおじさんです。

 

 

安定感抜群の王道ドラマー「Esteve Pi」

アンドレアのバックを務めるおじさん達の中では最も若いEsteve Pi(エステーブ・ピ)さんです。

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Esteve Pi - 1977年生まれの40歳、ちょいワルな風貌
画像引用元:Esteve Pi | JazzTerrassa

彼はスペイン国内やニューヨークでドラムの修行を積んだそうです。彼とチャモロの二人で構成されるリズム隊は安定感が抜群です。自らが主張しすぎる事なくシンガーの魅力を最大限に引き出していきます。この二人は目立ちませんが決して「外さない」のがいいですね。特にチャモロはソロとかほぼ弾きません、ていうか弾いてるのを見たことがない。エステーブさんもソロはほとんど叩かないのですが、たまに叩けば王道的なスタイルで観衆を盛り上げてくれます。動画はエステーブさんのロングソロ。レアです。


ESTEVE PI
なんかまたスコット・ハミルトンがいます

これは熱い。なんかスペイン人のリズム感が私に合うのか、彼のドラムも割と好きです。なおエステーブさんは、イグナシ・テラザ・トリオの一員としても活躍されています。ボウズ頭のちょいワル風、そんな素敵なおじさんです。

 

 

楽しそうなおじさん達

ここまで紹介してきた4人の素敵なおじさん達。彼らがいたからこそアンドレアやスペインジャズの躍進があったのです。大変素敵なおじさん達ですが、彼らの最大の魅力はなんといっても全員がいつも楽しそうな点ですね。熱量が高くスリル満点でバッチバチなJAZZも大変魅力的ですが、たまには彼らの様にいい意味で気の抜けた「楽しい音楽」を聴くのも良いものですよ。彼らの選曲にスタンダードが多いのも「この曲いいンゴねぇ」ぐらいのノリで選んでる気がします。みんな音楽がたまらなく好きなんでしょうね。見ていてとても温かい気持ちになれます。

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画像引用元:Andrea Motis & Joan Chamorro Quintet en Madrid (Sábado) | ticketea

 

 

 

さて、ジョアン・チャモロが育てた新人は、実はアンドレア・モティスだけではありません。次回はスペイン期待のジャズっ娘達、若くてかわいい音楽系スペイン女子達について特大号でお届けします。というかおじさんについての記事なんぞもう十分ですよ、書くならやっぱ女子です。すでにやる気満々です私。