「BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)」全曲をご紹介
素人なりに音楽の記事を書いてみますと新たな発見があってとても楽しいものです。
前回のご紹介した「BOØWY全曲(過去記事)」に続き今回も「特定アーティストの全曲ご紹介」記事です。
今回はご紹介するのは「BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)」です。
私が二十歳前後の頃はこのブランキー・ジェット・シティばかり聞いておりました。
このバンドをご存じの方も多いと思いますが、しかし超有名アーティストとまでは言えません。もし彼らの音楽を知らないという方がいらっしゃいましたら、当記事を通じてその「どこまでも純真」な音楽に触れるきっかけとして頂ければ大変嬉しく思います。
BKLANKEY JET CITY
(左から)照井利幸(b)、浅井健一(vo,g)、中村達也(ds)
まずばバンドの簡単な説明です。
BLANKEY JET CITY(ブランキー・ジェット・シティ)は、日本の3人組ロックバンド。
1987年2月に結成。2000年に解散。略称はBJC、ブランキー。
1980年代後半のいわゆる「バンドブーム」のさなか名古屋で結成され、1990年にテレビ番組「いかすバンド天国(通称:イカ天)」に出演。5週勝ち抜きを果たし「第6代グランドイカ天キング」を獲得、東芝EMIと契約しメジャーデビューを果たします。
(※イカ天への出演からメジャーデビューを果たしたアーティストはBJCの他、「FLYNG KIDS」「JITTERIN'JINN」「BEGIN」「たま」などが有名です。参考:三宅裕司のいかすバンド天国に出場したバンド - Wikipedia)
バンド名は「ブランキー市長が治めている架空の町」の名で、楽曲に出てくる人物等はみんなこの町の住人という設定(※浅井本人談)です。
音楽的な特長としては、ブライアン・セッツァー率いる米国のロカビリーバンド「Stray Cats(ストレイ・キャッツ)」の影響が濃く(特に初期)、浅井のリーゼント・ヘアーや愛用のギター「GRETSCH(グレッチ)」、全身への刺青などからもその影響が垣間見られます。
1994年のライブを収めた「Monkey Strip」のジャケ。
照井(左)、中村(右)両氏とも素敵なモンモンをお入れになっております。
全体的にメロディアスな楽曲は少なく、決して耳馴染みがいい音楽とは言えません。初めて聴く場合は浅井健一の声に違和感を覚える方が多いようですが(私もはじめはそうでしたが)しかし彼らの世界観を理解していくうちに「この音」「この声」「この世界」が身体に染み込み、心が揺さぶられます。
曲数が多い為大変な長文になると思いますが、気が向いたときの暇潰しにでも当記事をご覧頂ければ幸いです。
【補足】
- 見出しは「発売順」「アルバム名」「発売年月日」です
- アーティスト名は敬称略です
- 一部シングル曲や未発表曲については漏れがあると思います、すみません
- 試聴リンクを貼れなかったのでiTunesのリンクで代替しています
- あくまでも音楽素人の主観ですのでいろいろご容赦下さい
- 大変な長文になりました。あらかじめご了承下さい。
1st「Red Guitar And The Truth」(1991年4月12日)
「グランドイカ天キング」獲得の報酬でもあるメジャーデビューアルバム。1stにも関わらず完成度が高いのはこの時点で既に「ブランキーの音楽」が確立されていた証拠です。歌詞の世界観や歌声からはまだ若干の「尖った若さ」を感じますが、しかし活動開始から解散に至るまで一貫して表現された「純真」と「狂気」はこのアルバムからも十分に感じ取ることが出来ます。
- CAT WAS DEAD
タイトル通り「猫が死んで悲しい」というだけの歌。それがこんなに格好良く思えるのは浅井の「純真な心」が表現されているからです。この「純真」というのはブランキー、そして浅井健一の存在そのものであり同時に最大の魅力であると私は思っています。音としてはイントロからの入りが大好き。 - 僕の心を取り戻すために
ハイスピードなロックナンバーです。イントロのギターが好きです。中村達也のドラムはこの頃から「中村節」としか言い様のない独自のリズム感を醸し出しています。心を失った彼は、オンボロの車と赤い旅行カバンを持ってどこへ行くのでしょうか。 - 胸がこわれそう
もうホントにグレッチ(ギター)の音がいちいち格好良いのです。ミッドテンポで演奏される純真な恋の歌。ちょっとイカレた彼女は置き手紙を残していなくなりました。そんな彼女はきれいな心の持ち主。そして彼の胸は悲しみに包まれる。 - 不良少年のうた
5拍子で綴る不良少年の叫び。不良少年というのは心が穢れたから不良になるのではありません。心が純粋すぎるが為にこの ”灰色の世界” に耐えられず不良にならずして生きてはいけないのです。そして昔見た ”真っ青な空” を求めるのです。名曲。 - Texas
不良カップルの歌。心が壊れちまったオレのハニーは今や行方不明。あの頃だって、いつもお前の心は遠い空を彷徨ってた。これは「胸が壊れそう」で去って行った彼女を彼がはるばるテキサスまで探しに来た歌、と考えるとちょっと面白いです。 - 公園
タイトルからは想像できないほどのイカした曲。ロカビリーな曲調も格好いいです。公園でランチを食べる男の歌なのですが、大人になった彼が今どういう気持ちで公園にいるのか。その情景が浮かび、そしてなぜか心に響く。個人的にはかなりの良曲です。 - ガードレールに座りながら
純粋すぎる人間には、その心の内を誰かに話すことすら勇気がいるのです。だから ”コカコーラ飲み干して” から ”僕の夢” を ”君に打ち明け” ました。この浅井の感性。世界観もさることながら、音的にはチョーキングをかまして刻むイントロのギターが好き。そしてドラムが入ってくる所で鳥肌。名曲。 - あてのない世界
歌詞の内容的には「この世界に絶望した若者が自殺寸前の心境を吐露した歌」なのかな、と思いますが、正直この曲は私には分かりませんでした。すみません。 - 狂った朝日
昔は確かに幸せだった。でも僕は恋人も家族も、全てを失ってしまった。残されたのは赤いギターと黒いブーツだけ。それだけしか無い部屋に、朝日が差し込む。また朝がやってきやがった。だったらもっと僕に与えてくれよ、その狂った朝日を。■アルバム中で唯一「赤いギター」が出てくるのでタイトル曲という事になるんですかね。 - Mother
ベトナム戦争の悲惨を歌った曲。殺される側の気持ちは言わずもがなですが、敵兵であれ少年ですら殺さなければいけなかった米兵も相当精神をやられるのでしょう。ピストルを構えた米兵は知っているのです、目の前にいる少年がもう二度と愛する”母”に会えなくなるという事を。
2nd「Bang!」(1992年1月22日)
1st発売から1年を待たずしてリリースされた2nd。「少年の純真」を歌った曲が多かった前作に比較して、今作ではちょっと大人の「純真」や「狂気」にシフトしています。それによって楽曲の幅が広がりました。収録曲に関してはライブのセットリストに残った曲も多く「捨て曲なし」というに相応しい内容です。おすすめ。
- RAIN DOG
1stが「猫」からはじまったので2ndは「犬」からスタートです。でもタイトルの意味が全く分からずググってみたら「rain cats and dogs」で「土砂降りの雨」という意味があるのだそうで、じゃあ猫は死んだから犬だけなのか、と思いました(たぶん違います)。雨の国道で出会った狂人の歌。曲がとても格好いいです。 - 冬のセーター
今も世界のどこかでは悲惨な事件が起きている。でもほとんどの人はそんなこと気にしちゃいない。狂っているのはこの世界か、それとも僕か。こんな世界でも、”おばあさんが編んでくれたセーター” のぬくもりだけがただ、僕を生かしてくれる。 - SOON CRAZY
この曲はいろいろな意味で本当にヤバいですね。とても狂っていて、そして格好良い。こんな曲を書ける人は実際に「狂気の世界」を見た事があるのではないかと私は本気で思っています。イントロのギターのブラッシングからメロへの入り、背後で流れ続ける気怠いベース、努気を発するドラム。曲の構成も含めて全てが最高。個人的に格好良すぎてヤバい曲。 - ヘッドライトのわくのとれかたがいかしてる車
・・・という、そんな ”いかしてる車の前で気取って写真を取らないか” と歌う浅井。いろいろと解釈できそうな曲ですので皆さん歌を聴いていろいろ想像してみて下さい。 - 絶望という名の地下鉄
こんな狂った世界に疑問をすら持たない人間。オレにはヤツラが"アルコール漬けの動物"に見える。本当は不良と呼ばれる人間達の方がよっぽど正常なんじゃないのか?でもオレはこんなイカレた世界に慣れちまったのさ。この絶望という世界に。■達観した彼が呟く "リーゼントがくずれるのさ” のくだりが本当に大好きで、聴く度に私は痺れます。良曲。 - とけちまいたいのさ
今日は朝から太陽が輝く素晴らしい日曜日。青い空を見ていたら僕は気分が良くなって、もうどこへも行く気が起きなくなった。■でもそれで良いんでしょうね。日曜日だからといってどこかへ出かけなきゃいけない訳ではありません。開放的な気持ちを表した気持ちの良い曲。 - ★★★★★★★
本来のタイトルは7文字で「人殺しの気持ち」。狂人には狂人なりの正義があるのです。でもそれは彼にしか理解できないセイギ。”腐った奴を正しい奴が引き裂いてやるのはいい事なんだろう” と考える。しかし事後には焦りながら ”何が正しくて何が悪いかなんてこの世の中には存在しない” と言ってしまうのが狂人たる証左。神は彼を見捨て、決して消えない星を与えるのです。この曲も最高に格好いいです。 - クリスマスと黒いブーツ
周りのみんなは大人になってしまった。大切な君すらも。でも大人になるっていうのはそういうことなのかい?だったら僕はずっと変わらないさ。■”透き通った心” をずっと持ち続けるのは大変な事なのです。その背後にあるもの悲しさも伝わります。良曲。 - BANG!
ロカビリー調で綴るタイトル曲。でもこの曲、実はいろいろな解釈が出来る歌なんじゃないかと思います。愛の歌ではあるのでしょうけど。 - ディズニーランドへ
浅井健一の実在の友人について歌った曲なのだそうです。”冷たい人間の仲間入り” だなんて、どんな気持ちで歌っているのでしょうか。なんとも悲しい曲。 - 二人の旅
一転して気分の良い歌。浅井が22歳の時に名古屋で作った曲だそうです。確かに「若い二人」って感じがしますね。 - 小麦色の斜面
個人的に大好きな曲。この曲を聴いているとその風景が目に浮かび、暗かった気持ちが明るくなります。私も ”想像力のカプセル” を飲み込んだような、そんな錯覚に陥ります。名曲。
3rd「C.B.Jim」(1993年2月24日)
名曲だらけの3rd。アルバム全体を通してのバランスが良く、同時にブランキーらしさを存分に味わえる名盤。初めてブランキーを聴くのならこのアルバムが一番のおすすめです。
- PUNKY BAD HIP
バイカーの生き様を見事に描いたBJC屈指の名曲。シティの住人「C.B.Jim」の名言に、私は素直に痺れてしまいます。1曲目からこんなに気分を高揚させられるのがこのアルバムのヤバさ。 - RED-RUM (夢見るBELL BOY)
タイトルの通りベルボーイが登場しますが、彼にはちょっと妄想癖があります。個人的にちょっとシンパシー。 - D.I.J.のピストル
名曲中の名曲。この曲は理屈抜きに格好良いと思います。私の紹介なんかよりもこの動画(※クリックでYouTube)をご覧頂いた方が早いです。動画では観客もアーティストもボルテージマックス。異様な怒気に当てられてスタッフもブチ切れ状態。その様はまさに「ドキドキするような」「イカレた」「人生」を体現しています。最高。 - 死神のサングラス
これは恐らく浅井が自分で買ったサングラスが格好良くてそれを歌にしたのでしょう(たぶん違う)。余談ですがとあるライブでお気に入りのサングラスを無くした浅井、会場のファンに持って行かれてしまったようで翌日ぐらいまで「返してくれよ~」と会場に対しごねてました。 - 12月
彼はたぶんヤンキーですね。”車で凄く危ないスピン” という言い回しとか ”鉄の塊を爆発させながら走る” という表現から、彼は幼い子供のように純粋な男なのでしょう。そんな彼はどれほど彼女のことを愛しているのでしょうか。 - ROBOT
記事を書くにあたりこの曲を何度も聴きましたが、それでも私には分かりませんでした。なんで「ROBOT」なんでしょうか・・・。音的には間奏のベースが好きです。 - ライラック
きれいな心を持っている友達と一緒にいるのが嬉しくて、見たことも無い「ライラック」の花をついつい想像してしまったのでしょう。”ライラックってどんな花だろう” と歌う浅井は、この歌を作った時点で本当にこの花の事を知らなかったそうです。 - ヴァニラ
イカレてしまった女の歌。彼は彼女を愛していたのでしょう。でももうどうしようもない所まで彼女は・・・。スローテンポで悲しげな歌。珍しくバックにバイオリンの音が入ったりします。BJC全楽曲の中で中村達也が作曲した唯一の曲だそうです。 - 車泥棒
イントロで鳥肌。そして曲がすごく格好いい。さらに歌詞の表現が良い。歌い始めが ”スーパーマーケットのパートタイマーの女の胸のふくらみ” なのですが、それ以降この女には一切言及なし。それと ”あのブロック塀が壊された時の気持ち” とかもそうなんですが、ものすごく情景が浮かびます。なお、ここからラストまで全部名曲です。 - ICE CANDY
後半の名曲パート2。曲がこれまたすごく格好良い。ギター、ベース、ドラムの全てが最高。歌詞の内容(雰囲気)と曲の一体感が秀逸。大音量で聴きたい名曲です。 - 3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ
これもまた曲がすっごく格好良い。このアルバムのこの辺の曲は本当に最高です。サビのバックで踊るように鳴るギターが個人的にとても大好き。歌詞も良いのですが、そんなことは一切考えずに大音量で踊り狂えば全部OK。 - 悪いひとたち
彼は自分が ”悪いひと” なのだと知っています。しかし周りは誰一人としてそんな事を考えずに暮らしています。今あるその裕福な暮らし、それは現代を生きる人々にとって、もはや考える必要もない「当たり前」のことなのです。だから彼もそういう生き方を選び、そして成功しました。しかしどれだけ成功しても、彼の心からはその「悲しみ」が消えることはなかったのです。■歌詞に出てくる ”この素晴らしい世界” というフレーズ、これは決して皮肉で言っているわけではないと思います。彼はこの世界に対して悲しみを抱きながらも、同時に「希望」を持ち続けているのでしょう。そしてその希望を託すべき無垢なる存在。それに対し彼はどんな想いを抱き、そして何を伝えたいのか・・・。■これは単純な反戦の歌ではありません。現代を生きる人間にとっては「純真な心」を持つことすらとても難しいことであり、そしてそれが許されない「社会」というものに対する深い悲しみこそ主題であると私は思っています。それでもこの世界に対する希望を捨てない彼の感情を想像しながら聴いてみて下さい。9分という長さがあっという間に過ぎていく、ロック史に残るべき屈指の名曲です。
4th「Metal Moon」(1993年12月1日)
全6曲と曲数は少ないですが、収録曲のバランスがとても良いアルバムです。これぐらいの曲数で、それをじっくり聴いた方がより純度の高いBJCの世界観を味わえるかも知れません。
- おまえが欲しい
はじめは静かなJAZZ調で始まり次第にロックな音へと展開していきます。歌詞としては短い内容なのですが、しかしブランキーの楽曲を通して表現される「世界へ対するやりきれなさ」と「純粋さ」は十分に感じ取れます。 - Sweet Milk Shake
シティーの住人であるスカした男のドタバタした生活、そんな歌かと思います。ここでも「サングラス」が出てきますが、浅井健一はサングラスが好きなのでしょう。タイトルがとても格好良い、個人的にはとても好きな歌です。 - Orange
珍しくロマンティックというか、素直で気持ちいい感じの曲だと思います。恐らくはこの男は一人で、自身の理想の生活を想っているのでしょう。 - 脱落
タイトルの通りこの世界から「脱落」した男についての歌。つまりはヤク中になってしまった男の歌です。救いようのない大変悲しい歌です。"年下のJunky"というフレーズに含まれる衝撃と悲しみが胸を打ちます。 - 綺麗な首飾り
世界にはいろいろな側面があります。悪い面も多くありますが、それでも美しいと思えることだってたくさんあります。彼はそんな世界を愛しているのでしょう。 - 鉄の月
「戦争ってちょっとイカしてるだろ。それに戦争が起こるのは仕方がないんだよ。僕ならためらわずにアイツらを殺せるぜ。」しかし戦場に赴いた彼が遭遇した現実は、想像したものとは全く違っていたのです。■1stに収録の「MOTHER」に続きベトナム戦争の歌。「MOTHER」に登場した米兵が、その手で殺めた少年の母親に彼の最期の言葉を伝えに行った歌、と考えるとちょっと面白いです(たぶん違いますが)。サビでの彼の心情と叫び、それを聴く度に私は涙が出そうになります。私はこの曲がとても好きなのです。
5th「幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする」(1994年5月25日)
ブラスの音が頻繁に入ったりと、全体的に音が洗練された5th。この音作りはプロデューサーに因る所が大きいのでしょうが、個人的にはどうしても音に馴染めません。歌詞もなんとなく「真っ当」といった印象を受けます。ですので正直あまり私には響かない1枚です。でもジャケは大好き。
- 円を描く時
歌詞がどうこうと言うよりは音が洗練されていて、その印象の方が強いです。普通に格好良い曲なんですけれど、なぜか心には入ってこないのですよ。 - 親愛なる母へ
これもそうなんですが、なんかパーカッションの音から始まるんですね。バックにはアコースティックギターです。でも聴いているとついつい一緒に口ずさんでしまう曲。 - 風になるまで
今度はシンセサイザーでしょうか、ストリングスでしょうか。なんか色々音が入ります。この曲の好きなのは照井のベースラインですね。気持ちいい曲だと思います。 - カモメ
やっぱりオシャレなんですよ、音が。あの中村達也が抑揚を抑えたキレイなドラムを披露しています。でも照井のベースはやはり格好良い。全体的にも格好良い曲なんですけどね。 - 嘆きの白
ようやく格好良いロックナンバーが来ました。でもブラスは入ります。まあ格好良いんですけど、これは3人だけで音を出しているライブ版の方が個人的に好きです。 - 螺旋階段
JAZZテイストの曲です。アルバム中でも個人的に特に好きな曲です。サビの緊張感のあるリズムが好きです。ギターソロもイカしてると思います。 - 小さなガラスの空
やっぱり照井のベースがいいなと思います。このアルバムは照井が大活躍な気がします。全体的に歌詞もよく聴けばブランキー以外の何物でも無いのですが、醸し出されるオシャレ感が逆にメッセージにモヤをかけているような、そんな感覚です。 - 幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする
”悪い心を持っている動物” である彼が ”はっきりしたのさ愛はいらない” という境地に達してしまいます。「悪い人達」にも通じるテーマなのかな、と思います。”生きてることすら忘れてしまいそうさ” というフレーズが好きです。名曲。 - 砂漠
なぜか響かない曲(個人の感想です)。主にベースを聴いて楽しんでいます。 - 青い花
先行シングル曲です。浅井がメロディラインをしっかり保ちながら歌っています。キレイな曲だと思います。でも私にはどうしても「真っ当」に聞こえてしまうのですよね。
6th「SKUNK」(1995年11月22日)
半数の曲がBJCのセルフプロデュースとなった6th。前作が個人的にはちょっとアレだったものでどんな感じかと聴いてみたら、私の想像するBJCのスタイル(※あくまでも個人的な感想です)に戻っていて安心しました。本人達も「バンドが人の意見を聞いて音楽作るようになったら最低」と言っていたそうで・・・。紫色のジェリーの中にいるかのようなジャケも好きです。良盤。
- Skunk
ギターの4弦上でシンプルに始まるイントロ。そして暴れる ”500馬力のチェインソゥー” 。”動物園の動物たちは 何が何だか 死ぬまで分からない” というフレーズが好きです。イカしたロックナンバー、そして浅井のシャウト。名曲です。 - Dynamite Pussy Cats
まず照井の作曲がとても格好良い。入りのドラム、背後でうだるベース、そしてギターは曲を通して終始格好良い。歌にはシティの住人が沢山出てきます。”プラチナブロンド” が聞いて ”ウッドベース” が吐くの台詞は次作の「ガソリンの揺れ方」にも通じていきます。個人的にとても好きな曲。ライブ版はより一層格好良いです。 - 15才
タイトルからして青春の歌なのかと思います。15才の彼らはどのように世界を捉えているのでしょか。”ソーダ水の粒のように” という表現がとても綺麗な曲です。 - Hell Inn
単純に格好良い5拍子のロックナンバー。ライブ版だとさらに格好良いです。歌詞はあまり分かりません、すみません。 - くちづけ
冒頭に出てくる ”タイコタタキ”。これはもう私の中では中村達也のイメージそのもの。内容はちょっとイカレタ女と、そんな女に憧れる男の歌です。音的にはやはり終始ドラムがとても良いですが、ベースもギターも好演。3人がかみ合っています。名曲。 - 斜陽
名曲と言われますが、これもなかなか解釈が難しい曲かと思います。タイトルの「斜陽」がただ単に太陽が傾いた、という意味なのか、それとももう一つの意味を孕んでいるのか。音的にはサビがとても好きです。 - Snow Badge
これはなんとも分からない曲です。すみません。 - Romance
これもなんとも分からない曲です。すみません(2度目)。でもこの曲はギターソロが格好良いです。 - Fringe
なぜだか分からないのですが、このアルバムのこの辺の曲は私にはあまり理解できません。すみません。 - Purple Jelly
「大人になってから動物園があんま好きじゃ無い」と言っていた浅井は "ペットショップ" で見つけた ”小さな猿" を見て何を想うのでしょうか。冒頭の ”マーマレード” のくだりは悲しみに暮れて投げ遣りな心境になっているのかと想像しています。全編に漂う、浅井のやりきれない「怒りと悲しみ」が胸を打つ名曲。
7th「LOVE FLASH FEVER」(1997年6月18日)
個人的には後期の最高傑作といえる7th。今作から完全セルフプロデュースになったそうです。だからなのか、良くも悪くもBJC色が強くなっているように感じます。だがそこがいいのです。これも良盤。
- プラネタリウム
キンキンと高音を響かせるギターのブラッシングから始まるイントロに ”何かしら愛を感じ” ます。所構わずハッパを決めるヤク中が気分良くなっていろいろな物に「愛」を感じる歌です。個人的に大好きな曲。 - PUDDING
後期の楽曲の中で個人的に一番好きな曲です。これはもう単純に「イカしたロックナンバー」として聞けば良いと思います。曲も勿論ですが歌詞に出てくる単語がいちいち格好良いと思います。"baby sitter の彼女とふたり 夢見る Love Flash Fever" ですよ、もう。名曲。 - MICKEY DUCK
歌詞に ”血だらけのハンマー” と ”ミッキーマウス” が併記されていますが色々大丈夫だったんでしょうか。 - 皆殺しのトランペット
一聴すると浅井が何か語ってダラダラ進む曲だと受け取りがちですが、しかしよく聴いて下さい。“彼の翼はもう二度と返らない” と言った後の「浅井のシャウト」を。ブランキーの全楽曲を通してこれ程までに深い怒りと悲しみに満ち、そしてそれを隠そうともしない浅井の叫びがあったでしょうか。それは直接的な言葉では到底表しきれない人間の魂そのものです。そしてこのタイトルに繋がるのです・・・。私は聴くたびに心が揺さぶられ毎回泣いてしまいます。個人的にはかなりの名曲だと思います。 - 感情
前の曲であれだけ感情を出した直後に「感情がなければいいのに」と歌う浅井。それは、あまりにも酷い悲しみに襲われた時に浮かんだ考えなのでしょう。でもそれこそが自分ではどうにもならない「感情」なのでしょうね。 - SPAGHETTI HAIR
ノリが良くてイカレた明るい曲。髪型についての歌です。確かこのアルバム辺りで浅井は髪を伸ばしパーマをあてます(違うかも)。それが気に入ったのでしょうね。 - CANDY STORE
ジェット・シティの住人にいそうな「ちょっと子供っぽいイカレたやつ」の歌だと思います。歌詞はよく分からないので曲を楽しめばよろしいかと思います。 - ガソリンの揺れ方
前作に収録される「Dynamite Pussy Cats」で語られた ”あの細く美しいワイヤー” がこの曲では ”始めから無かった” ものとして言及されます。ワイヤーが幻想の比喩だとすればこの曲の彼は今、あくまでも現実世界の中にいると言えます。現実を生きるには様々な物を受け止めざるを得ません。だから ”命” を ”揺ら” すことで、どうにか生きているのでしょう。名曲です。 - デニス ホッパー
照井の歌から始まる珍しい曲。デニス・ホッパーはアメリカの映画俳優で、映画「イージーライダー」に出演していましたね。”デニスホッパーみたいに路上で吹き飛ばされる” というのは同映画のラストシーンの事でしょう。 - 海を探す
とても美しい曲。純真な心を持った少年達の冒険物語です。その先には明るい世界が待っているようで、聴いていてなんだか嬉しい気持ちになれます。もしかしたら失恋した友達を慰める歌かも知れませんね。大好きな曲です。
8th「ロメオの心臓」(1998年6月24日)
バンド史上最高の売上げを記録した8th。テレビのテーマ曲として使用されたシングル曲が何曲か入っているので売れるのでしょうが、個人的にはそこまで売れるアルバムでは無いような気がします。そうは言っても名曲は入っているので割とオススメではあります。
- アーティスト: ブランキー・ジェット・シティ,中村達也,浅井健一,照井利幸,BLANKEY JET CITY
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2013/03/27
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
- パイナップルサンド
イントロのドラムが格好良いです。これまたイカレた男の歌ですね。歌詞は ”野生の狼みたいな目つきに” の部分が好きです。イカした名曲です。 - 僕はヤンキー
2分に満たない短い曲です。内容はそのままヤンキーの主張みたいな感じです。”パパママごめんね” といいつつも悲壮感が全く無いのがこの曲の良い所。ノリノリで聴いてハジければOK。 - VIOLET FIZZ
ブランキーの楽曲では割と使われる5拍子の曲です。個人的にはなんとも言えない感じの曲です。5thの「幸せの鐘~」あたりに入っていそうな印象を受けました。 - 彼女は死んだ
調子はずれのギターから始まる名曲。なによりも照井のウッドベースが格好良いです。”誰とでも寝るような女の子” は「左利きのBaby」という曲にも登場するのですが、同一人物なのでしょうか。そうだとしたらタイトル通り割と悲惨な結末です。 - 君の手のひらに
これはとても愛情に溢れた歌だと思います。なんだか暖かい眼差しで純粋な存在を見つめているような、そんな感じがするので、”Sherry” は幼い子供なのかなと思います。美しく暖かい曲です。 - スクラッチ
エロい雰囲気の曲と認識していいのかは分かりませんが、なんとなくそんな感じの曲です。”切なげなバイオリン” というのはあのときの声なのかな、と思いました。わりと好きな曲です。 - 赤いタンバリン
BJCの中ではけっこうな有名曲です。愛の歌なのですが、歌詞に表される浅井の ”欠落” していない感性が個人的にヒットします。”赤いタンバリンを上手に打つから” 彼女が好きだなんて、純真そのものでしょう。一部コアなファンからは「ポップだ!売り路線だ!」とか批判的に語られたらしいですが、しかしこればかりはどこをどう聴いてもBJC屈指の名曲です。PV動画を貼っておきますので是非ともご覧下さい。
BLANKEY JET CITY 赤いタンバリン - YouTube - ロメオ
この歌に登場するロメオは、恐らくは「嫌われ者」(※同名の曲があります)なのでしょう。そう考えてみるとこの歌詞がすんなりと入ってくるのです。嫌われ者だったロメオですが今やすっかりグレてしまった様です。でも真夜中に、時々不安になる。毎回単純な形容で申し訳ないですが、これはイカしたロックナンバーです。良曲。 - HAPPY SUNDAY MORNING
気分が良い日曜の朝。そんな気分で浅井が好きな物をどんどん羅列してくだけの歌だと思います。たぶん歌詞に意味はありません、気分の問題です。照井のウッドベースが素敵に鳴り響きます。これもわりと好きな曲です。 - 古い灯台
インスト曲です。ブランキーらしからぬ深く歪んだ音が特徴的です。雰囲気で聴けばOK。 - 幸せな人
落ち着いた情景の中、浅井の純真なハートが全面に展開されている曲だと思います。本当にただ "幸せな人" がいるのかどうか考えてみて、それをそのまま歌にしたという気がします。優しげな情景が浮かぶ良曲です。 - ドブネズミ
道ばたで死んでいるドブネズミを見て何かしらの儚さを感じたのでしょう。私たちの日常では、その至る所に、誰も見向きもしない悲しさが転がっているのです。そんな歌。 - 小さな恋のメロディ
同名の映画がそのままタイトルになっています。私はこの項目を書く為にこの映画を観ました。映画の内容は「子供の純真でまっすぐな恋の物語」です。映画に出てくる大人達はBJCが歌う「狂った大人達」そのもの。この映画を観れば、いつしか私たちが無くしてしまった純真な心を取り戻せるかも知れないし、出てくるヒロインの女の子(メロディ)も可愛いので ”観たことがないなら早く観た方がいい” のは確かです。個人的に大好きな曲です。それでは最後に彼の "親友" が言う言葉をどうぞ。 ”見た目はダメでもハートがあれば それだけでラッキー 産まれてきた甲斐があったってもんさ” - ハツカネズミ
ドブネズミのインストですが口笛が入ったり、ギターの音とかが若干違う様な気がします。のんびりと聴きましょう。こうしてアルバムを通して聴いてみると、割とバランスの良い1枚だな、とか思うわけです。
9th「Harlem Jets」(2000年5月10日)
オリジナルのフルアルバムとしては最後となる9th。この辺まで来るともはや完全に濃厚なBJCワールド全開です。恐らくは、ある意味で「かなり主観的」に作られているように思えます。後の浅井のソロ活動へも繋がるような曲(※浅井ソロの楽曲と雰囲気が似ている)も多いと思います。
- アーティスト: ブランキー・ジェット・シティ,浅井健一,照井利幸,BLANKEY JET CITY
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2013/03/27
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- SEA SIDE JET CITY
まずギターの音が良い。そして曲の進行が良い。軽快で明るい感じのナンバーです。”チリビーンズ” を食べながら聴いて下さい。これまでにいろいろな事があったりしたジェット・シティですが、どうやら海辺は楽しい雰囲気に満ちているようです。良曲。 - CAMARO
ボロボロのカマロに乗りながら街をダラダラと走るイメージです。今が楽しければ良い、といった感じでしょうか。 - ADVENTURE OF GOOFY
以前はミッキーやらドナルドも出てきた気がしますが、今度はグーフィーですね。この曲なんかは後の浅井のソロで発表される曲と共通の雰囲気があると思います。曲が格好良いです。 - PANTERA
これはなんとも分からない曲です。Wikiによると、この曲は全てのパートを浅井が演奏しているのだそうです。 - SALINGER
速い曲調で囁くような歌声が格好良い良曲です。歌詞はどうもこうも解釈が難しいのですが、ひとつひとつの単語やフレーズは印象的です。なおタイトルは米国の作家「J.D.サリンジャー」の事です。同作家の作品では「ライ麦畑でつかまえて」が有名ですが、これもBJCの世界に出てくる悪ガキみたいな男の子が主人公です。(私はこの本のさわりだけ読みました) - 不良の森
この世界では、美しい心を持ち続けるのはとても難しいことです。”都会” に ”汚れた心があること” は、この世界で生きる限り消えない事実。それはとても悲しいことでしょう。そうだとしても、この世界に対して希望を持ち続ける人間はいるのです。それは ”いつかはみんなが好きになる” という想い。浅井の純真な心が奏でる、11分にも及ぶ名曲。 - SWEET DAYS
これまた軽快で明るい感じ、そして前向きな歌です。私は歌に出てくる詩的な単語が好きです。”真実 無言電話 クリーブランドでとれたカキ” とか "センチメンタルなペキンダック" とか。曲も良くて、特にハイフレットで弾く照井のベース部分が好きです。気分良く聴ける良曲。 - 動物実験撲滅ソング
”明かさないで この世界の仕組みなんかを”という箇所がこの歌の主題かと思います。大人になるにつれて人は色々なことを知るわけですが、知りたくないことも多いのです。 - DERRINGER
照井の弾く歪んだウッドベースの音がとても格好良い曲です。この歌も、なんともよく分からないのですが、とにかく音が格好良いので個人的にはOKです。なお「デリンジャー」とは手のひらに収まるサイズの小型拳銃のことです。 - リス(STRIP ver.)
全編アコースティックギターで弾き語られる曲。冬を目前にしてなんとなく寂しい気持ちを歌っているのではないかと思います。それ以上は分かりませんでした。すみません。 - COME ON(VERSION1)
終始明るくポジティブなメッセージを放つ歌。何よりも浅井が「Purple Jelly」という曲(6thアルバムに収録)に出てきた ”あの猿” が今は天国にいるから安心、とまで言ってしまうほどに前向きな気分で歌っています。聴いていてとても明るく楽しい気分になれる名曲。こういう気分で終われるのはとても良いことです。
(LIVE盤)「Last Dance」(2000年9月20日)
横浜アリーナで行われたBJCの解散ライブを収録した2枚組。選曲は歴代の名曲が揃っています。もはや3人とも熟練していてかつてのような「鋭さ」はありません。しかし解散直前の3人が奏でる、良い意味で「落ち着いた音」が私はとても好きなのです。とはいえライブならではの「勢い」は存分に感じられる名盤です。初めて聴くアルバムとしてもオススメできます。(※こちらは曲目だけ書いておきます)
(DISC1)
- おまえが欲しい(OPENING VISION BGM)
- ★★★★★★★
- SALINGER
- パイナップルサンド
- ガソリンの揺れかた
- SEA SIDE JET CITY
- SKUNK
- SATURDAY NIGHT
- 絶望という名の地下鉄
- 幸せな人
- DERRINGER
- SWEET DAYS
- CAMARO
(DISC2)
- SOON CRAZY
- 3014丁目のDANCE HALLに足を向けろ
- ロメオ
- PUNKY BAD HIP
- ぼくはヤンキー
- D.I.Jのピストル
- 不良の森
- 綺麗な首飾り
- 赤いタンバリン
- BABY BABY
(BEST盤)「Blankey Jet City 1991-1995」(2000年10月25日)
解散後に発売されたベスト盤で、いわゆる「白盤」の方です。東芝EMI時代(前期)の楽曲が収録されています。アルバム未収録の曲がありますので、それだけ紹介していきます。
- アーティスト: BLANKEY JET CITY,KENICHI ASAI,MASAMI TSUCHIYA
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/06/11
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
- PUNKY BAD HIP
※3rd「C.B.Jim」より - 冬のセーター
※2nd「BANG!」より - D.I.J.のピストル
※3rd「C.B.Jim」より - Sweet Milk Shake
※3rd「C.B.Jim」より - ライラック
※3rd「C.B.Jim」より - クリスマスと黒いブーツ
※2nd「BANG!」より - ディズニーランドへ
※2nd「BANG!」より - いちご水
とても美しい心を表した曲だと思います。人の持つ美しさやその情景が浮かんでくるような歌詞です。彼が出会ったその女性はとても純粋な人。しかし彼は自由で純粋な心を持ち続ける為に彼女に "さよなら" を言わなければなりません。そんな二人は、どのような立場や関係にあるのでしょうか。是非一度聴いてみて下さい。 - ハイヒール
未発表曲とのこと。タイトルの意味も曲の中身も私にはあまり分かりませんでした。すみません。 - RAIN DOG
※2nd「BANG!」より - 3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ
※3rd「C.B.Jim」より - くちづけ
※6th「SKUNK」より - Romance
※6th「SKUNK」より - 綺麗な首飾り
※4th「Metal Moon」より - 幸せの鐘が鳴り響き 僕はただ悲しいふりをする
※5thより - Purple Jelly
※6th「SKUNK」より - フレッシュ
これも私にはあまり分かりません。でもなんとなく、スッキリした気持ちでどこかへ旅立とうとしているような情景が浮かびます。曲調もそんな感じに聞こえます。とりあえず聴いていて気持ちがいいのは確かです。
(BEST盤)「Blankey Jet City 1997-2000」(2000年10月25日)
解散後に発売されたベスト盤で、こちらは「黒盤」です。ポリドール時代(後期)の楽曲が収録されています。アルバム未収録の曲だけ紹介していきます。
- アーティスト: BLANKEY JET CITY,KENICHI ASAI,TOSHIYUKI TERUI,MASAMI TSUCHIYA
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/06/11
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 古い灯台
※8th「ロメオの心臓」より(インスト曲) - ガソリンの揺れかた
※7th「LOVE FLASH FEVER」より - ロメオ
※8th「ロメオの心臓」より - 左ききのBaby
アルバム未収録のシングル曲です(1997年9月3日発売)。歌に出てくるのはとても魅力的な女性。彼女はその心に常に悲しさを孕みながらも、生きるすべを身につけています。そんな女の子が好きという歌。曲も格好良いので個人的に好きな曲です。 - 赤いタンバリン
※8th「ロメオの心臓」より - ピンクの若いブタ
シングル「ガソリンの揺れかた(1997年5月28日発売)」のカップリング曲です。テキトーな感じの雰囲気が出ていて、聴いていてとても面白い気分になる歌です。始めは「なんてことない曲」だと思っていましたが、しかし聴き込んでいくうちにどんどん良くなってくる、そんな中毒性を持った隠れた名曲。歌詞も曲も秀逸で個人的には大好きです。なお、歌詞に出てくる「ピザ屋の彼女」は、椎名林檎の「丸の内サディスティック」にも登場することでも有名。同曲には他にも「ベンジー(浅井健一の愛称)」とか「グレッチ(浅井健一の使用ギター)」なども出てきます。(※椎名林檎は浅井の大ファンです) - SEA SIDE JET CITY
※9th「Harlem Jets」より - I ♥TOKYO
シングル「ペピン(1999年6月2日発売・CD版)」のカップリング曲です。曲中は終始、中村達也が背後でずっとイカレた叫び声を上げています。「ロメオの心臓」に収録の「HAPPY SUNDAY MORNING」と似た感じで、好きな物をひたすら羅列していく曲です。音の構成的に、セッションぽくその場で録られた曲なのかな、となんとなく思いました。 - プラネタリウム
※7th「LOVE FLASH FEVER」より - SWEET DAYS
※9th「Harlem Jets」より - Don't Kiss My Tail
シングル「左ききのBaby」のカップリング曲です。照井の軽快なベースがとても好きです。若い時分にヒッピーに憧れて旅立った彼女でしたが、現在は落ち着いている、でもそれはそれで良いのでしょう。青春の頃に感じる未来への明るい希望だったり、そういった幼くも爽やかな感情が表現されているような、そんな良曲です。 - SPAGHETTI HAIR
※7th「LOVE FLASH FEVER」より - SALINGER
※9th「Harlem Jets」より - SATURDAY NIGHT
アルバム未収録のBJCラストシングル(2000年7月5日発売)。土曜の夜にホットロッドな改造車に乗り込みどこまでも爆走する、そんな男女の歌です。でも彼らは何か悲しみを感じていて、それを振り払うかのような爆走なのです。”フィッシュ・テールの先が溶け出してる” という歌詞が彼らの心情を反映しているようで好きな所です。 - デニス ホッパー
※7th「LOVE FLASH FEVER」より - COME ON(VERSION 1)
※9th「Harlem Jets」より - 古い灯台-The first half-
このアルバムの1曲目とは別バージョンのインスト曲です。こっちの方がなんとなく格好良く感じます。相変わらず極度に歪んだ音です。 - 黒い宇宙
未発表曲。大切な人を失った男の歌。眼前に広がる星空、その先に広がる無限の宇宙に思いを馳せれば、通常では到底直視できないような現実でさえ受け入れられるものなのでしょうか。彼の心からは、その人を想う気持ちは決して消えないでしょう。それでもその思いを胸に抱きながら、彼は永遠に生き続けるのです。聴いていて思わず涙が頬を伝う名曲です。 - ダンデライオン
アルバム未収録のシングル曲(1998年8月26日発売)です。タイトルは「たんぽぽ」の事ですね。あの頃は絶対に揺るがないと思っていた二人の愛ですが、しかしこの世に絶対などは無く、それは時と共に流れゆくものだったのです。その様はまるで、タンポポの綿毛のよう。だからくよくよしていても仕方が無い。さあ新しい愛を見つけようぜ。といったポジティブな失恋ソングです。良曲。
その他の楽曲
1999年6月2日発売のシングルです。これは本当に格好良い曲だと思います。とても詩的な歌詞ですが、しかしその情景であったり心情であったり、そういうのが頭に浮かんで来ます。やはり浅井の詩人としての才能は相当な物なのでしょう。個人的にとても好きな曲です。お時間があれば是非聴いてみて下さい。動画を貼っておきます。
【動画】Blankey Jet City - Pepin - YouTube
なお、後年「AJICO」というバンド(浅井健一がUAと一緒にやっていたバンド) でも同じ曲が発表されています。
シングル「ガソリンの揺れかた」のカップリング曲。この曲を初めて聴いたとき、私には衝撃が走りました。人の持つ「孤独感」をこれほどまでに見事に表現した歌が他に存在したでしょうか。ともあれ私のハートにはこの曲がガツンと響きました。人生における孤独感を感じたことがある方には是非とも聴いて欲しい曲です。
【動画】blankey jet city 嫌われ者 - YouTube
この曲に出てくる ”嫌われ者” は ”藍色のシャツ” を着ているので、彼はたぶん「グレる前のロメオ」なのではないか、と私は考えています。
※当記事でここまで紹介した曲以外にも、未発表曲やカップリング曲、レア曲、アナログ盤のみ収録の曲がいくつかありますが、今回の記事はこれで終わりにします。完全に「全曲」でなくてすみません。(後日記事の手直しや追記はするかも知れません)
終わりに
BLANKEY JET CITYには「伝説の」などと言った形容詞が全く似合いません。むしろ下手な形容詞を付けると途端にチープに思えてしまうのです。それは彼らが常に素直な姿のまま、ありのままの心情を「音楽」という手法で表現している純真で孤高の存在だからであって、そこに外部からの余計な情報が入ると途端にその「真水のような心」が濁って見えてしまうからです。
彼らはただただ純粋に「ブランキー・ジェット・シティ」なのであって、それ以上でも以下でもありません。彼らはただそこに居て、好きなように音を奏でる。だから私たちもただそれを素直に聴いて受け入れれば、それで十分なのです。
個人的にはBJCは「日本のロック」としてはNO.1だと思っています。皆様も是非お時間があるときにでも、軽い気持ちで結構ですので、彼らの音楽に触れてみて頂ければ私としてはこれ以上嬉しいことはありません。それでは今回はこの辺で。サンキュー・ベイベ!
参考記事:BLANKEY JET CITY - Wikipedia
メモ:フォーマットだけで3800文字、全文で約18864文字でした。(初回投稿時)