キジログ@愛

鴨宮☆隆がその半生を綴るブログ

恋愛独白

彼女にはじめて会ったのはブログを始めて間もない頃でした。ちょっとした間違いから私の本名と住所を彼女に知られてしまい、怖くなって、このままだとどうにもならないと思って会おうと言いました。実際に会えば悪い人かどうかが分かると思ったのです。今考えるとどこの誰とも分からない人と会うだなんて、その方がリスクですが、しかしネット黎明期にアングラサイトで育った私には実際に会って確認した方が安全だと思ったのです。しつこく会おうと誘って、そして本当に会えることになりました。

当時、時間に限りのある生活をしていた私が苦肉の策として選んだタイミング。それは私の地方出張帰りに、池袋のcafeで。彼女はスイーツが好きだと言っていたのでパフェが食べられるcafeを選びました。池袋に着く前に高速道路のパーキングで小ぎれいな格好に着替え、歯を磨き、香水を付け、いざ待ち合わせ場所へ。そこに彼女は立っていました。若くて可愛らしい女性でした。

今思えばその瞬間からずっと彼女のことを好きだったように思います。

私は女性の扱いなんて全く分からなかったし、ましてや相手は一回りも年の離れた若い女性でしたから、恐らくは最初から最後まで、あたふた、しどろもどろだったと思います。それでも、そんな私に彼女はほほえんでくれました。

そこからは毎日のメッセージのやりとりが日常となりました。またネット上だけではなく、定期的に仕事で空き時間を作って、彼女と二人cafeでスイーツを食べに行ったり、彼女が好きなキャラクターやサブカル系のショップを一緒に回ったり。これ以上進まず、かといって離れず。臆病な私は、そんな二人の関係が永遠に続けばいいと思いました。

 

あるとき彼女の生活環境が変わり、全く会えなくなりました。それでもメッセージのやりとりだけは続けていましたが、次第に彼女からの返信は遅れるようになり、そしていつしかそれは完全になくなりました。

その後は年に一回、私から誕生日にメッセージを送るだけ。その返信は来るものの、会話のラリーは続かず。もちろん寂しかったのですが、彼女なりに何か考えがあって私との関係をなくしたのだろうとそう思い無理やり自分を納得させました。そしてそのまま数年の年月が流れました。

 

彼女のブログの、最後の更新は、不吉なものでした。

今にも崩れそうな彼女の気持ちが、最後の気力を振り絞って書いているその様が、私をひどく動揺させました。気が気ではなくなり、メッセージを送り、一度は連絡が付いたものの、しかし今回もやはり会話は私の送信で終わりました。そして、彼女はネットからいなくなりました。何もかもを、そのままにして。

 

後悔と言えば後悔だし、人生にifがあるならやり直したいし、なによりも彼女の人生に何も与えられなかった自分という存在に絶望を抱いています。そして、悲しい。もしまた彼女に会えるとしたら、今度は逃げずに、正面から自分の気持ちを伝えたいです。今でも好きなあなたへ。