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鴨宮☆隆がその半生を綴るブログ

【映画】アイリッシュマン【感想文】

Netflixで配信されている話題の映画アイリッシュマンを観ましたので感想を書きます。ええ、もちろん私の感想はとても薄いですよ。

 

さてこの映画、ざっくり言うと「マフィアもの」なんですが、出てくるのはロバート・デ・ニーロやらアル・パチーノやら往年のマフィア映画に出演していたかの名優達です。マフィア映画で最も有名なのは言わずもがな「ゴッドファーザー」でして、私もこれは観た覚えがあるのですがしかし覚えているのは「馬の首 in ベッドの中」ぐらいです。ゴッドファーザーは暇があったらそのうち見返したいと思っています。

と、ここまでのくだりでお分かり頂けたかと存じますが私はマフィア映画に造詣が深いわけでもありません。しかし今回観た『アイリッシュマン』は大変感慨深く観了後も数日間は心に残るような作品だと思えました。

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ポイント1「栄枯盛衰」

マフィアもの、あとヤクザものもそうだと思うのですが、大体の場合、隆盛を誇ったある組織や人が落ちぶれたり、それと入れ替わるように誰かが下から這い上がったりと、そんな物語が多いです。そしてこれがマフィア映画の醍醐味でもあるでしょう。仮にマフィアがのし上がってそのままハッピーエンド、なんて映画があったらそんなものは絶対に面白くありません。

今作は年老いたフランク(デ・ニーロ)が老人ホームでインタビューに答えながら過去を回想するような形で物語が進められます。しかし信頼が最重要視されるマフィアの世界で生き残ってきた彼は、最後の一人になっても頑なに口を閉ざし続けてきました。そんな彼がなぜ今それを話しているのか。作品を最後まで見てそのあたりの背景が分かってくると、なんというか、グッとくるものがあります。

 

ポイント2「サクッと仕事する」

彼らはマフィアですのでペンキを塗り(※「人殺し」の隠語)ます。それもサクッとやります。この映画は全体を通して派手な演出やアクションは出てきません。銃の撃ち合いシーンすらなく、全体として各シーンは淡々と進んでいきます。しかしそれがむしろリアリティがあって個人的にはとても良かったです。またメインキャラでもあるマフィアのボス「ラッセル」の佇まい、一見普通な雰囲気の中にある強固な意思、滲み出る怖さ、そういったマフィア映画的な雰囲気は今作でも存分に堪能できると思います。そういうのはスコセッシ監督の作る映像独自の雰囲気なのでしょうかね。

 

ポイント3「マフィアの晩年」

ラストの方ではいろいろ時は流れてアイリッシュマンただ一人だけが残されます。彼はその長い人生の中でいろいろなものを得て、そして失ってきました。裏の世界に生き、残された時間も僅かしかない老齢の彼が、最期に何を想い感じたのか。それがこの映画のメインテーマなのでしょうし、観終わってからも後々まで引きずる点です。人生にとって大切な物ってなんなんでしょうね。(曖昧な感想)

 

まとめ

全編通して見られるデ・ニーロのなんとも言えない哀愁を纏った表情がとても好きです。そう、この映画の根底には常に哀愁が漂っているのです、そこがたまらんのです。

この作品は過去にアメリカであった実話がベースに作られているらしいです。私はこの事件のことは何も知りませんでしたが、後で調べるなりしてざっくりとでも物語の背景を知ると今作はより一層楽しめるのだと思います。

上映時間がすごく長いので(※3時間半)個人的には二度と観る気は起きないのですが、ただ往年のマフィア映画、その名作の数々を改めてなぞってから今作を再視聴すれば、アメリカマフィア映画界における今作品の立ち位置という意味において感慨もより一層深くなるのではないかと思います。・・・この記事書いてたらまた見たくなってきたのでやっぱりもう一度見ます。

マフィア映画、ヤクザ映画が好きな方にはおすすめできる作品です。みなさんそれぞれ自分でネトフリに加入して観てみてください是非。(面倒なのでアフィらない人)


『アイリッシュマン』予告編 - ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ出演、マーティン・スコセッシ監督 - Netflix