先日本屋に行ったら『ファクトフルネス』が話題の書籍第一位になっていたので買って読んでみました。
2019年に上梓された本がなぜ今話題になっているのか、その理由は分かりませんが、もしかしたら本書の中で感染症の世界的拡大を予想していたからかも知れませんねー。とかいう感じですっごく雑な感想を書いていきます。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
大雑把な内容
「世界中の人たちが、いかに世界の現実を知らないか」というのがテーマで、著者は世界の現実を人類に質す活動をしていたようです。
たとえば「極度の貧困問題」について。先進国に住む我々には、アフリカの子供達はみんな栄養失調で痩せ細っている、みたいなイメージがあるじゃないですか。実はそんな子供は現在はほとんどおらず、我々が勝手に思っているよりも全然普通に暮らしているのだそうです。そんなことがデータとともに説明されています。
それらの「勝手な思い込み」は危険だと、警鐘を鳴らすのが本書の内容です。
読みやすいけど面白くはない
ページ数も結構あるし、ぱっと見は小難しい印象の本ですが、しかし文章自体はユーモアもあり平易で読みやすいです。
ですが、なんというか、えー、一言で言うとあんまり面白くないです。ユーモアが、じゃなくて内容が。読んでも「へー。そうなんだ。」という感じなのです。(雑だけど)
たとえば、全然違う本ですけど『サピエンス全史』を読んだときの知的好奇心を強烈に刺激された感じだとか、『フェルマーの最終定理(サイモン・シン)』のスリリングさだとか、そういうのがないのです。Interestな意味で私にはあまり面白く感じられなかった。書かれている事は理解できるし同意もできるのですけど、それでもやっぱり読み終わって「へー。そうなんだ。」としかならないんですね。なんか、普通というか。
おすすめ度
★★★☆☆
「世界を正しく見る目を養おう」という著者の主張には私も全く同意です。何を進めるにしても、今いる出発点を知らなければ正しい方向には舵を切れません。
でも、さっきも書いたとおり、正直それほど面白くありません。私は、本書から新しい発見はあまり得られなかったと思います。
世間の評判はどうなのか気になってネットで評判を調べたのですが、ネット上ではなぜか懐疑的な批判(特に引用されるデータに対して)があったりとかします。私は別にデータの真偽とかその辺はどうでもいいです。
データの真偽云々で言うなら、本書と近い時期に発売された『日本国紀(百田尚樹)』の方が面白いです。ある意味で。(これまた全然関係ない本だけど)
まとめると
読んで損はないけど、別に急いで読まなくてもいいかな、といった感じです。
ではまた。