キジログ@愛

鴨宮☆隆がその半生を綴るブログ

断酒生活

鬱病が進行しているのでよぶんな飲酒を控えるようにという通達が出された。医者からです。
鬱症状が出始めてから一年半以上が経過しています。通院当初から「薬を飲む際は飲酒は控えるように」と言われていましたが、その指示を完全に無視し私は飲酒していす。飲酒といっても毎晩ビールを1本飲む程度だから大丈夫だろうと、そうじぶんで判断して。
私にはもともと晩酌の習慣はなかったのですが、10年ほど前に仕事上で過大なストレスを抱え、どうにも飲まずにはいられず、それ以降飲酒が習慣化してしまいました。仕事から帰ったら何よりもまず缶ビールを空ける。それが私の日課です。

通院のたび、医者に「元気になったらまたお酒も飲めるようになるから、今は我慢。」といってもらえるのだけど、本当は先生に内緒で飲んでるんだ。ごめんなさい。

毎朝、起きがけが一番つらくて、本当に声が出ません。家族におはようのあいさつもできません。煙草に火をつけ安物のアイスコーヒーをのみ、冷水で顔をぱしゃぱしゃと5回洗う。歯を磨き少し目が覚めたところでまた煙草とアイスコーヒーをのんで、トイレを済ませ、着替えて出勤します。絞り出すようにいってきますと声を出すのが精一杯です。 

そんな生活が一年以上続いています。なかなか寛解しない症状に、生来楽観的な私もさすがに不安を覚えるようになりました。このまま一生、こんな気持ちのまま薬を飲み続けしかないのかと。

覚悟を決めて、私はお酒を断つことに決めました。インターネットで調べると薬とお酒の相性はやはり「悪い」らしいし、なにより医者に嘘をついていては治るものも治らないのではないかと思いました。

断酒生活は、思っていたよりは簡単にできました。たまにのどの奥からくすぶった欲求が表出しますが、お酒の代わりに炭酸水を飲むといったん落ち着けます。私においては、お酒への欲求は水分をとることで代替することが出来るようです。ビールの代わりに炭酸水を。眠る前にはお茶と薬を。

昨日からお酒を断ったからといって、急になにが変わるものでもありません。なにかを進めるというのは、大体において、少しずつしか成果が得られないのだと私は知っています。今夜も断酒、明日も断酒、来週も断酒、来月も断酒。そうして気付いたら一歩前に進んでいるのです。

 

二月にしては暖かく、よく晴れた朝でした。昨夜は早めに眠れたせいか、いつもよりすこしだけ体が軽い気がします。そのまま煙草を吸いに換気扇の下へと向かい、すでに慌ただしく朝の準備をしている家族におはようと声をかけました。家族は私の顔を見て、少し間をおいてから、おはよう、と返事を返してくれました。

全身にまとわりつくような暗い気持ちはあいかわらず消えません。でも少しだけ、ほんの少しだけ私は前に進んでいるようです。こんな時代だし、世間にも明るい話題はありません。仕事も相変わらずひどい状況です。生きているといやなことや、つらいことばかりだけど、少しずつでも良くなっていければいいなと、そう思いました。

今はお酒をやめてから二ヶ月ほどです。